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病気に負けずに健康な毎日を送るには、免疫力を上げることが重要です。免疫力とは、病原菌やウイルスなどの異物から体を守る機能のこと。免疫力が下がるということは、体を守る力が弱まるということなので、病気にかかりやすくなってしまいます。
また、汚染物質やほこり、老廃物などを処理するのも免疫の役割なので、免疫が下がるとアレルギー症状が出たり、肌荒れしやすくなったりもします。それでは、免疫力を上げて、病気に強い健康な体にするにはどうすればよいのでしょうか。今回は、今日からできる免疫力を上げるための4つのポイントをご紹介したいと思います。
免疫力を上げる方法①代謝・体温を上げる
適度な運動や入浴
代謝や体温を上げることは、免疫力を上げることにつながります。免疫細胞のなかには、異物が入り込んだときに抗体を作るよう指令を出すT細胞と、T細胞の指令を受けて抗体を作り出すB細胞というリンパ球が存在するのですが、リンパ球は体温が上がると増えて活発化する性質があるためです。
免疫細胞が正常に働ける体温は36.5℃程度で、そこから体温が1℃下がると免疫力が30%ほど下がり、1℃上がると免疫力が最大5~6倍ほど上がるといわれています。風邪などをひいたときに熱が出るのは、体が体温を上げることで免疫細胞を活発化させ、病原菌を退治しようとしているから。
また、体温が上がると副交感神経という、心拍数や血圧を下げる働きがある神経が優位になって体がリラックスするため、ストレスの軽減にもつながります。1日10分程度でよいので、少し汗をかくくらいの運動をしたり、40度くらいのお風呂につかったりしてみてください。
免疫力を上げる方法②質の良い睡眠をとる
質の良い睡眠
免疫力を上げるには、質の良い睡眠をとることも重要です。睡眠中は副交感神経が優位になり、心も体も緊張状態から解き放たれてリラックスするため、免疫細胞が非常に活発になります。
質の良い睡眠とは、「途中で目覚めることなく朝まで安眠できる」「目覚めがよく、起きてすぐに動ける」「日中に眠気が出ない」などの条件を満たす睡眠です。質の良い睡眠をとるには、以下のようなことを心がけましょう。
- 毎日同じ時間に目覚め、同じ時間に寝る
- 朝日を浴びる
- 朝食をしっかり取る
- 寝る2~3時間前に入浴を済ませる
- 寝る直前に食べない
- 寝る前にTVやスマートフォンを見るのをやめる
- 睡眠時は室内の温度や湿度を快適に保つ
また、ぐっすりと眠るためには副交感神経が優位になる必要がありますが、ストレスを感じると体を覚醒させる交感神経が優位になってしまうため、ストレスをためないことも大切ですよ。
免疫力を上げる方法③食事に気を配り腸内環境を整える
バランスの摂れた食事
免疫力を上げるには、食事に気を配って腸内環境を整えることも非常に重要です。腸内には全体の約6~7割の免疫細胞が存在するほか、多数の善玉菌、悪玉菌、日和見菌も存在しています。
- 善玉菌:ビフィズス菌など、悪玉菌の侵入や増殖を防ぎ、腸の運動を促す菌
- 悪玉菌:ウェルシュ菌など、腸内で有害物質を作り出し、お腹の調子を悪くする菌
- 日和見菌:善玉菌と悪玉菌のうち、数が多いほうの味方につく菌
善玉菌は免疫細胞と協力して悪玉菌の侵入・増殖を防ぎ、有害物質を体外に排出するサポートしているため、善玉菌が多いと免疫力が上がります。さらに善玉菌が増えると日和見菌が善玉菌の味方につくため、免疫細胞のサポーターが増え、免疫細胞がより一層活発に働けるようになるのです。
しかし、善玉菌が減って悪玉菌が増殖し、さらに日和見菌が悪玉菌の味方につき始めると、免疫細胞のサポーターが少なくなるので免疫力が落ちてしまうそう。善玉菌が減ってしまう原因は加齢やストレス、抗生物質の服用などいろいろありますが、食生活も大きく影響します。そのため、腸内環境を整えて免疫力を上げるには、免疫細胞や善玉菌がよろこぶ栄養素を十分に摂取することが大切ですね。
免疫力を上げる栄養素・食材
免疫細胞や善玉菌を活発化させ、免疫力を上げる栄養素は、ビタミン(B、C、A、E)、ミネラル、タンパク質などです。これらの栄養素が豊富な食材には、以下のようなものがあります。
- ビタミンB:卵、納豆、乳製品、レバーなど
- ビタミンC:柑橘類、野菜など
- ビタミンA:卵、チーズ、緑黄色野菜など
- ビタミンE:ナッツ類、かぼちゃ、アボカドなど
- ミネラル:するめ、鰹節、牡蠣、ココアなど
- タンパク質:卵、乳製品、肉類、魚介類、大豆など
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